運用不要論、普通預金だけで十分な理由

老後に月30万円使うには貯金はいくら必要か
おカネを増やすための「360リスク法」とは?
(東洋経済オンライン 2017-7-23記事リンク)

「リスクを360で評価する」とは?

では、具体的にいったい「いくらまでの損」なら問題が小さくて済むのでしょうか。経済評論家の山崎元さんが書かれている「リスクを『360』で評価する」という簡単な方法があります。

詳しくは、共著『人生にお金はいくら必要か』のp.157を読んでいただきたいのですが、 「360」とは、老後を65歳と決め、65歳からの老後期間を30年(65歳になってから、95歳になるまで)と考えた場合の月数(12カ月×30年)に由来しています。

つまり、損失の金額を360で割ると、「老後のひと月分の取り崩し可能額がどれだけ減るか」が計算できますよね。たとえば、360万円の損失は、老後の1カ月当たりの生活費が1万円減ることに相当します。そうすると、360万円損しても、許容できるという方は、360万円×3=1080万円まで、リスク資産に投資することが可能、というわけです。
(引用終了)

新聞イメージ老後に備えて貯金はいくら必要か? 定番の話題ですがなかなか腹落ちする記事に会ったことがありません。多分、個人個人前提となる要素が違いすぎるため、話の内容が金融資産に偏る結果、なんとなく絵空事に聞こえるからだと思います。

金融資産以外の重要な前提としては、不動産とローンの状況、家族の状況、本人の健康状態、65歳以降の勤労意欲などが考えられます。仮にですが、現役で働き続けてポックリ死んだ場合、日常的に利用する預金以外の金融商品は不要です。

未来のことは誰にも分りませんから、金融資産は極めて重要になります。それであっても、記事のようなアセットロケーションに意味があるのでしょうか。

こじかは、時価2千数百万の不動産(マンション)を所有し、同時に1千数百万円の住宅ローンを抱えています。不動産は居住目的の所有ではありますが、金融的には、レバレッジをかけた不動産投機にほかなりません。

また、こじかはサラリーマンとして厚生年金と勤務先の企業年金に加入しています。所有という概念ではありませんが、こちらも大きな資産です。企業年金の資産運用先はオルタナティブ(ヘッジファンド)や株式の比率が高く、大きなリスクを背負って運用されています。

つまり、こじかの資産の大部分は高いリスクにさらされています。このような状況下で、なけなしの金融資産を外国株式だの国内債券だのと細かく区切って管理する必要があるのでしょうか。せめて手元の金融資産くらいは何も考えず普通預金だけでよいのではないかと思うのです。なぜなら、こじかの資産はすでに十分に分散管理されているからです。

追伸
それでも「金融機関に勧められて購入する商品」は要注意という記事の指摘はその通りだと思います。もう少し正確にいうと、金融機関が勧める商品は100%ぼったくりの詐欺まがい商品です。雑誌の記事ということで、記者もトーンを弱めたのでしょう。

シェアする

フォローする