サブリース契約の集団訴訟は氷山の一角

レオパレス21が抱える、オーナーの集団訴訟を招く「火種」
(ダイヤモンドオンライン 2017-9-7記事)

レオパレス21は、アパート建築を地方の地主に提案し、その地主がオーナーとなった物件を一括借上げして30年間家賃収入を保証する「サブリース契約」を武器に、建築請負業で成長してきた。しかし、2008年のリーマンショックで大幅な赤字に陥り、経営方針を転換した。今では建築請負は都心に絞り、サブリース契約による賃貸管理をメーンに経営の安定化を図っている。

この家賃保証に関わる訴訟が、今年2月に起こされていた。愛知県の男性が05年に同社とサブリース契約を結んだ際、契約書には「家賃は当初10年間は不変」との記載があったにもかかわらず、リーマンショックによる経営悪化を理由に、同社から10年未満で家賃減額を求められたという。

同じように10年未満で減額されたオーナー約50名が代理人弁護士を通じて、9月4日付で同社側に家賃増額一斉請求の内容証明郵便を発送しており、さらなる家賃増額訴訟の予備群となっている。今回はその内の2人が、合計1214万円の不当利得を返還請求する訴訟に踏み切るのだ。


レオパレス21に代表される不動産会社によるサブリース方式のアパート経営は、詐欺とまでは言いませんが、そもそもの動機からして歪んだビジネスだと思います。

アパート需要が見込まれる地域で、アパート経営が10年以上にわたって成り立つのなら、わざわざサブリース方式で地主に利益を渡す必要などなく、自ら土地を買収するか定期借地権などで敷地を確保して、自らアパートを建設すればよいのです。

客付け、メンテナンス、管理のノウハウを持っているのですから、サブリース方式に比べ圧倒的な利幅を確保できるでしょう。資金面では歴史上最低レベルの金利です。個人がアパートローンを組むよりも、大企業の方がさらに有利な資金調達が可能です。

なのになぜ、不動産会社は自分自身でアパートを経営しないのか。それは彼らの皮算用ではアパート経営が成り立たないと計算されているからです。そこで、無知な地主を甘い言葉で誘い、すべてのリスクを巧妙に地主に押し付けた上で、自らは事前に利益を確保する。今だけよければいい、自分だけよければいい、一言でいえば不誠実な商売です。

今後、人口減少が加速し空き家・空き室が溢れる状況が想定されています。今の集団訴訟は氷山の一角、これから訴訟の嵐が吹き荒れる事でしょう。たとえ法律に違反していない契約に違反していないといっても、商売の根本となる動機が邪であり、そんな商売が長続きするわけが無いのです。

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