相談役・顧問という恥ずかしい制度

死ぬまで年収3000万「相談役」は必要か
会社法には定義がない「幽霊」役職
(プレジデントオンライン 2017-9-13記事)

日本特有の「相談役」や「顧問」という制度。会社法には定義がなく、職務や報酬を「把握していない」という企業すらある。経済産業省は昨年アンケート調査を実施。上場企業の8割に「相談役・顧問」がいるという実態が明らかになった。報酬の詳細は不明だが、終身で年収3000万円というケースもあるとみられる。これでいいのか。

死ぬまで会社に面倒を見てもらう人もいる

サラリーマンの出世の頂点といえば最高権力者の社長だ。欧米企業ではCEO(最高経営責任者)だが、日本では社長の上に会長、相談役、顧問、名誉会長・名誉顧問といった肩書きを持つ人たちがいる。しかもその中には社長以上の権力を振るう人も少なくない。(引用終了)


新聞イメージ相談役・顧問という制度、日本企業の人事制度・慣習のなかで最も大きな問題なのかもしれません。なぜなら経営に対する影響の度合いが極めて大きいからです。東芝の例を引くまでもなく、相談役・顧問制度は経営に対する責任と権限を歪め、新陳代謝を無くし、結果として企業からイノベーションを奪います。本当に恐ろしい制度だと思います。

こじかが勤める会社にもたくさんの相談役・顧問がいます。さらに、相談役や顧問に準じた役職があり、それらの合計は現役役員の人数を大きく凌駕します。もちろん中にはアドバイザーとして他に変えがたい方もいるのですがそれはごく一部の例外。その他大多数は何の仕事もせずに役員並みの報酬を受け取り、責任がないのに発言権は確保されていて始末が悪い。そして本当に死亡するその日まで相談役・顧問という特権にしがみ付くのです。

このような相談役・顧問という制度がなぜ定着しているのでしょうか。まず機能面ですが、アドバイザーとして求められるケースは例外的にあるのも事実です。この例外的な機能を拡大解釈し、院政をしいて会社を支配し続けたいという「欲」の塊が相談役・顧問制度の真の姿です。老いてなお若年に実権を譲らず会社に寄生する強欲な姿は本来日本人が最も嫌う姿です。本当に見苦しい。破廉恥というほかありません。

もうひとつの側面、相談役・顧問自身の立場でその心理を考えて見ます。たぶん彼らにとって会社は人生と一体であり、生きている以上離れることが出来ないのだと思います。このような心情は当然一般の従業員にもあるのですが、従業員には定年などの制度があり、本人の心情とは無関係に会社と切り離されます。一方、組織のなかで一度最高権力を持った人たちは自分たちだけを例外的に扱った。それが相談役・顧問という欲にまみれた醜い制度なのだと思います。

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